東北太平洋沿岸エリアとは

東北太平洋沿岸は2011年の東日本大震災による津波で大きな被害を受けましたが、その逆境をはねのけ、現在は、豊かな自然や美味しい海産物など、地域が元々備えていた素の魅力を活かした観光スポットとして再び注目されています。自然の美しさに感動し、その脅威に学ぶ。新鮮な海の幸を堪能し、海に遊ぶ。地元の人々の営みに触れ、その優しさ逞しさを知る。あなたも復興の槌音が響く東北太平洋沿岸で、いま、ここでしか感じることのできない“光”をいっぱいに浴びて、その魅力にふれてみませんか。

自然が生み出す海岸の絶景

エリアの北端にあたる青森県の南部から宮城県の牡鹿半島に至る沿岸部一帯は「三陸復興国立公園」に指定される景勝地。
連なるようにそびえ立つ巨大な断崖やリアス海岸の変化に富んだ海岸線など、自然が生み出す美しい景観で多くの観光客を魅了しています。そこから南下すれば、日本三景に数えられる大小260余の島々が織り成す「松島」の絶景。一方、福島県浜通り地方は、三陸の男性的な海岸線とは対照的な砂浜の広がる海で、温暖な気候から東北の湘南と呼ばれています。

世界三大漁場で獲れた新鮮な魚介

エリアが面する三陸沖は、親潮(寒流)と黒潮(暖流)がぶつかる世界三大漁場のひとつ。日本にある13の重要な漁港のうち4港(八戸・気仙沼・石巻・塩釜)がこの地域に集中しており、サンマやカツオなどの主漁場になっています。また海岸線まで山が迫るリアス海岸は、森の栄養を含んだ山水が海に流れ込む世界有数の植物プランクトンの発生地で、ワカメ、カキ、ホタテ、ホヤなどの養殖も盛ん。地元の飲食店では、そんな獲れたての新鮮な魚介類を使った美味しい海鮮グルメが堪能できます。

東日本大震災からの復興の今を知る

2011年3月11日に発生した「東日本大震災」は、多くの犠牲者と未曾有の損害をもたらしました。特に震源域に近いこの一帯では、場所によっては波高10m以上、最大遡上高40mにも上る巨大な津波が押し寄せ壊滅的な被害を受けました。その被害の甚大さから復旧には長い時間を要しましたが、国内はもとより世界中から受けた温かい支援のおかげで、被災地では復興に向けた新たなまちづくりが進んでいます。また震災の教訓を後世に語り継いでいくために、各地で多様な取り組みが行われています。

旅の楽しみ方はあなた次第

東北太平洋沿岸には他にも様々な楽しみ方があります。例えば、海を望む温泉の露天風呂でゆったりくつろぐもよし、潮風を感じる海沿いのトレッキングで爽やかな汗を流すもよし、小船で海へ漕ぎだし冒険気分を味わうもよし、横丁で地元の人々とふれあうもよし…と、楽しみ方はあなた次第。ここにはきっとあなたの思い出に残る、素晴らしい体験が待っています。